この本はどんな本?
「諦める」ことはよくないこと、中途半端という考え方が根本から変わる本です。
どんな人にオススメ?
人生努力して一生懸命続けてきたけど、周りからも社会からも認められないという人には、とても救いになる本です。
「諦める力」を読んで印象に残った言葉
この本を読んで、僕が特に印象に残った言葉をまとめました。
- 「諦める」と「逃げる」は違う。
- 「努力」することは、すべてが正しくない
- 勝ちやすいところを選ぶ。
- 周りは決してあなたの責任をとらない。
- 「諦める」ことに、期限をもつことが大切。
1.「諦める」と「逃げる」は違う。

僕がこの本を読んで、一番印象に残った言葉です。
今までは諦めることは、途中で逃げ出すことだと思っていました。
この本はそれは「諦め」ではなく「逃げ」だと言っています。
「諦める」ことはすべてを出し切り、自分の限界を知ったうえで初めて「諦める」ことになる。
全力を出さずに、自分の限界を知らずにやめることは「逃げ」になると言っています。
目的は諦めてはいけない
また「諦める」こととは、すべてを諦めることとは違うとも言っています。
決して、目的を諦めてはいけない。
「目的」を達成するために、「手段」を諦めることが大切なことであると言っています。
僕は「目的」そのものを諦めてしまっていたから、何も成長につながっていないことを
気づかされました。
2.「努力」することは、すべてが正しくない

「努力」することの考え方も、とても印象に残っている言葉です。
日本人の中で「努力」することとは、決められた課題を毎日全力で取り組むことが
「努力」だと考えている人が多いといいます。
為末さんの中での「努力」とは、一つのことにひたむきに頑張ることだけでなく
どうやったら勝てるのか、どうやったら自分はより成長できるのかを
自分の頭で考え、日々試行錯誤することが「努力」することだと言っています。
この考えは、僕の今までの「努力」についての考え方を変えてくれました。
3.勝ちやすいところを選ぶ。

この言葉は、当たり前のことに感じるのですが
日本人は、この考え方をよく思わない人が多いと為末さんは言っています。
ビジネスの世界では、一般的な考えであるのに
スポーツになると、なぜか受け入れられない人が多いといいます。
ほとんどのスポーツ選手は夢を諦めている
僕自身もスポーツが好きで、一人のスポーツ選手に感情移入して
小さいころから努力と才能で続けてきて、今があるんだと勝手に思っていました。
その裏には長年の努力もむなしく勝てない人の方が、圧倒的に多いことを考えていませんでした。
テレビでは、成功したアスリートのみを追いかけるので
アスリートは「諦めずひたむきに頑張っていれば、いつかは必ず成功できる」と思っていました。
ただ、90%以上の人が夢を諦める中で自分のやりたいことを、ひたむきに頑張るだけではなく
自分の勝ちやすいところ、生き残れる場所を考えて勝負する必要があると感じました。
4.周りは決してあなたの責任をとらない。

この考え方は、とても賛同できました。
日本人は周りの声、期待に流されて人生を選択する人が多いといいます。
ただ、その応援や期待を胸に人生を選択して
失敗しても応援していた人や、期待していた人は
なんの責任もとってくれません。
なので日々自分で考え、自分で選択できることが大切なことです。
親や親せきの期待や応援にこたえて生きるのは、実は楽な選択なんだと気づかされました。
5.「諦める」ことに、期限をもつことが大切。

「諦める」ことにも、大まかな期限を持つことが大切であると為末さんは言っています。
やめ時を誤ると、次のキャリアにも影響が残るからです。
自分で決めた期限は必ず守る
為末さんは、自分で決めた期限や約束は、必ず守らなければいけないといいます。
期限を守らないことは、すごく精神的に楽なことであり
ずるずると続けてしまうことが多く、気づいたら手遅れになることが多いのです。
「期限」「約束」を守るということは、人との約束だけではなく
自分自身の約束を守ることも、とても大切なことです。
まとめ
僕はこの本を読んで、為末さんが「諦める」ことに苦悩し
葛藤していたことが、とても伝わってきました。
「諦める」と言う辛い選択から逃げずに、立ち向かった為末さんだからこそ
「諦める」ことの本質を、理解されているんだと思います。
僕は最初、この本を読んだとき正直あまり響きませんでした。
それはなぜかというと、僕は今まで「諦める」ことをしていなく
「逃げる」ことをしていたからだと、気づかされました。
この本を読んで「諦める」ことをするためには、まずは全力でやりきること。
そしてその先に「諦める」選択が、初めて見えてくるのだと思います。